【賃貸物件】ペット可物件のメリット・デメリット
公開日:2024/11/08
「猫を飼う予定なんだけど、ペット可物件ってどんな感じかな?」
「ペット可物件とペット相談可物件の違いは?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
賃貸物件でペットと暮らすには「ペット可物件」を探す必要があります。
しかし、初めてペット可物件を探す方はメリットやデメリット、注意点がわかりにくいですよね。
そこで今回は、ペット可物件の概要やメリット・デメリットについて解説します。
ペットと一緒に暮らしたい、とお考えの方は参考にしてください。
ペット可物件とは
賃貸物件の募集項目に「ペット可」と表示されているからといって、飼っているペットがかならず飼えるわけではありません。
ペット可物件には「ペット可」「ペット相談可」と2種類ある点に注意が必要です。
こちらでは両者の違いについて解説します。
ペット可物件とは
ペット可物件とは、その名のとおり「室内でペットの飼育が可能な物件」のことです。
物件オーナーや管理会社が定める要件を満たしているペットであればOK
【要件の例】
・犬猫のみ可(爬虫類、昆虫は禁止)
・1頭まで
・中型まで
物件ごとに要件が異なるため、自分の飼っているペットが該当するかどうか不安な方は、不動産会社にあらかじめ確認しましょう。
ペット相談可物件とは
ペット相談可物件とは、物件オーナーや管理会社に事前相談し、総合的に判断してもらう必要のある物件のことです。
明確な定義はありませんが、一般的にペット可物件より条件が厳しいとされています。
飼育可能なペットの種類について(ペット可物件の条件)
ペット可物件とはいえ、どのような種類でも飼えるわけではありません。
物件ごとに飼育可能なペットの種類は定められています。
以下では、飼育可能なペットの種類を紹介します。
ただし、すべての物件に当てはまるわけありませんのでご注意ください。
【飼育可能】
・小型犬
・猫
・小動物(ハムスター、ハリネズミなど)
・小鳥(インコ、文鳥など)
・魚(金魚、熱帯魚など)
・爬虫類や両生類(カエル、亀など)
・昆虫(クワガタ、カブトムシなど)
【飼育NG】
・大型動物(大型犬、豚など)
・鳴き声の大きい動物
・強烈なニオイを放つ動物
つまり、近隣住民に迷惑をかける可能性がある動物は、飼育NGとされてしまう可能性があります。
自分では飼育可能だと思っていても、実は飼育NGのペットだったということにならないよう、事前に確認してくださいね。
ペット可物件のメリット・デメリット
大好きな家族と一緒に生活できるペット可物件ですが、良いところばかりではありません。
こちらでは、ペット可物件のメリット・デメリットを解説します。
メリット
ペット可物件のメリットは5つあります。
・設備が充実している
・ペット飼育に理解のある入居者が多い
・飼い主同士の交流
・物件オーナー、管理会社に相談できる
・ペットの一時預かりができる
設備が充実している
ペット可物件はペットを飼育しやすい工夫が施されています。
たとえば、壁のクロスや床材に汚れが付着しにくい素材を使っていたり、洗い流しやすい素材を使っていたりなど。
また「ペット共生型物件」という、ペットと暮らすことを最優先した物件もあります。
こちらでは「ペット用の足洗い場」「グルーミングルーム」「ドッグラン」なども完備。
一般的な賃貸物件と比べ、ペットと楽しく過ごせる空間になっています。
ペット飼育に理解のある入居者が多い
ほかの入居者もペットを飼っていることが多く、鳴き声やニオイにも寛容な人が多いです。
「ペットを飼っているから肩身が狭い…」と感じることもありません。
しかし、「ペット相談可物件」の場合は注意しましょう。
ペットを飼育していない人も入居しているからです。
近隣住人に対して配慮が必要になります。
飼い主同士の交流
ペットを飼っている入居者が多いので、共有スペースや近所で顔を合わせる機会も増えるでしょう。
挨拶をしたり立ち話をするようになるかもしれません。
また、物件によっては「住人同士の交流会」を開催してくれる不動産会社も。
相互理解を深めることで、生活音が気にならなくなったり、情報交換ができるなどのメリットがあります。
物件オーナー、管理会社に相談できる
共有スペースや部屋で発生したペット関連のトラブルを相談できます。
物件オーナーや管理会社はこれまでの経験から多くの知見を持っており、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
たとえば、「壁を爪で引っ掻いてしまい、クロスが剥がれてしまった」「畳の上で粗相をしてしまった」など。
こんなときは一人で悩まずに、物件オーナーや管理会社に相談するといいですよ。
ペットの一時預かりができる
友人・知人のペットを一時的に預かることができます。
ペット不可の物件ではこうはいきません。
ただし、物件オーナーや管理会社の許可が必要です。
預かる前に事情を話し、かならず了承を得てからにしましょう。
デメリット
思いがけないトラブルに巻き込まれないためにも、デメリットを把握しておきましょう。
・費用がかかりやすい
・条件が悪い可能性
・物件数が少ない
・共有スペースのニオイや汚れ
・騒音トラブルになりやすい
費用がかかりやすい
ペット可物件は初期費用が通常より高く設定される傾向にあります。
一般的な部屋より修繕する箇所が多く、原状回復費用が高くなるからです。
また、ペット共生型物件のような設備の充実した物件の家賃はやや高め。
専用の設備を作るための建築コストが加算されているためです。
条件が悪い可能性
「最寄り駅から徒歩25分」「日当たりほぼゼロ」など、条件が悪い可能性があります。
条件が悪いため、物件に付加価値を付けようとして「ペット可」になったケースです。
入居条件を緩めることで、一日でも早く入居してもらおうという物件オーナーの意向と考えられます。
そのため、防音性のない木造アパートや軽量鉄骨マンションということも。
このような物件ではよく吠える動物や、大きな音を出す動物の飼育は向いていません。
物件数が少ない
「ペット可」としている物件数は全体の10〜20%と少ないです。
選択肢が限られるため、希望条件をすべて満たす物件は探しにくいでしょう。
貸主からすれば修繕費用が膨らむ、騒音トラブルになりやすいなどのデメリットがあるため、積極的にペット可物件にしたくないのです。
ペット可物件を探すときは、「ペット可」以外の希望条件を緩めることをおすすめします。
共有スペースのニオイや汚れ
マナーの悪い入居者がいる場合、共有スペースのニオイや汚れが目立つようになり、ストレスを感じるでしょう。
【例】
エレベーター内にペットのフンが落ちている
廊下でペットのブラッシングをする入居者
飼い主が泥まみれのペットの足を拭かず、エントランスがドロドロ
管理会社も掲示板で注意を促しますが、ルールを守らない入居者もいる、という点にご留意ください。
騒音トラブルになりやすい
ペット可の物件とはいえ、鳴き声などが原因で騒音トラブルになる可能性もあります。
入居者のなかにはペットを飼っていない人もいるからです。
とくに、もともとペット可物件ではなかったけれど、最近ペット可になった物件は注意。
動物が苦手な入居者のいる可能性があります。
可能であれば、入居前にペットが吠えないようトレーニングするといいでしょう。
ペットと暮らす賃貸物件選びのポイント
数の少ないペット可物件を探すには、通常の物件探しとは違う心がまえが必要です。
こちらでは、ペット可物件を選ぶときのポイントを紹介します。
・希望条件を緩める
・エリアを広げる
・不動産会社から大家さんに交渉してもらう
希望条件を緩める
希望条件を緩めるとペット可物件が見つけやすくなります。
ペット可物件は「駅から遠い」「築年数が古い」など、条件の悪いことが多いからです。
「駅から遠いのはちょっと…」と思うかもしれませんが、大切なのは考え方。
「自転車を使えば問題なし」「駅から遠いほうが人通りも少なく散歩しやすい」などプラス面にもフォーカスしましょう。
エリアを広げる
エリアを広げるだけでペット可物件が見つかる可能性があります。
地域や沿線によって物件数や空室状況が異なるからです。
通勤・通学は何分まで許容できるのかを決め、広範囲で物件探しするといいでしょう。
範囲が広いほどペット可物件の見つかる確率も高まります。
不動産会社から大家さんに交渉してもらう
「犬が2匹いるけど、この物件は1匹までしか飼えない」という場合は、不動産会社から大家さんに交渉してもらいましょう。
条件が緩和される可能性があります。
ただし、これは「ペット相談可」の物件に限ります。
「ペット不可」とされている物件では交渉できません。
まとめ
ペット可物件に住めば、大切な家族と一緒にストレスなく暮らすことができます。
ほかの入居者との交流も生まれ、和やかな時間を過ごせるでしょう。
一方、「費用がかかりやすい」「条件が悪い」などのデメリットも。
良し悪しをしっかり把握したうえで入居してください。
ペット可物件の数は多くありませんが、あなたとペットが幸せに暮らせるお部屋はかならずあります。
今回の記事で紹介した「お部屋探しのポイント」を参考に、根気強く探してみてください!